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reading(読書) アンリ・バンコラン ジョン・ディクスン・カー 海外本格ミステリー(古典)

髑髏城  ジョン・ディクスン・カー H・B(1) 海外本格ミステリー小説(古典)

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ジョン・ディクスン・カー著  アンリ・バンコラン(Henri Bencolin) シリーズ(1)

「髑髏城(どくろじょう) (Castle Skull ) 」

 本記事は アンリ・バンコランの長編の第3作め 〜  kindle(含Unlimited)版で読む

[A] ネタバレなしの 超ミニあらすじ (関連するGoogleマップなどは「あらすじ」の後辺りにあります。多少、文章は時間軸も含めアレンジしておりますが)

①-2 (舞台は・・・ドイツのライン川の「マインツ」から「コブレンツ」の間の川岸に建つ、ある魔術師の所有していた有名な『髑髏城』と、その対岸にある英国きっての名優マイロン・アリソンの『別荘』周辺です)

(あらすじに追加03) ライン川の「マインツ 〜 ローレライ 〜コブレンツ」の位置関係図

①-200 (マインツ 〜 ローレライ 〜 コブレンツの位置のイメージ図)

マインツ〜ビンゲン〜ラインシュタイン城〜ローレライ〜コブレンツの位置のイメージ図

①-1 大富豪ジェローム・ドーネイは、今「フランスはパリのシャンゼリゼ」にある小じんまりしたレストラン『ローラン』で、予審判事「アンリ・バンコラン(H・B)」とアメリカ人「ジェフ・マール」に対して、一緒にドイツのマイロンの別荘まで来て再調査してほしいと依頼しているのだった。「何のために?」 ドーネイは応(こた)えて言う、『髑髏城のオーナーのマレガー(メイルジャー)から始まって、この間起きたライン川をはさんで髑髏城の対岸に位置する「マイロン・アリソンの別荘」を巻き込んだ事件』までの、17年間の時空を超えて起きた2つの事件を調べるために、と。 

①-2  バンコランたちが向かった後、執筆の関係で遅れて出発したジェフは別荘に向かう船で出会った男に言われる。「あの日!」(男のタバコの灰がジェフのビールのコップに飛ぶ)。魔術師「マレガー(メイルジャー)」は、あの日、ライン川沿いに走る列車から身を投げて・・・自殺という捜査結果だった」。が、『幽霊記者』と呼ばれマレガーとも昵懇(じっこん)だった新聞記者「ブライアン・ガリヴァン」は「おかしいですよっ! 彼に限ってあり得ません!」と主張。その線路からライン川まで相当の距離があるし、あの時「車掌」が・・・とその時のことを思い出しながら言う(何より、ジェフの呼んでいるライン川の観光ガイド本を書いたのがガリヴァンその人だった。2人は再会を約束する)。

①-3 ライン川沿いに建つ『髑髏城』の持ち主だった魔術師マレガーは、晩年親しくした2人に遺産を分け与えることにした。1人は英国の名優「マイロン・アリソン」、もう1人は世界有数の大富豪の男「ジェローム・ドーネイ」。実はこの3人は南アフリカのキンバリー鉱山(Kimberley)という『ダイヤモンド』がらみで知り合った仲。

①-4 「アンリ・バンコラン」とアメリカ人「ジェフ・マール」とが別荘で顔を合わせた後のある日の夜。その夜もポーカーに興じていた「マイロンの妹(通称、公爵夫人)アガサ」と女中「フリーダ」は何気なく髑髏城を見て悲鳴をあげる・・・「きゃ〜〜!」。なんと城で「火」が動いていた・・・すぐに使用人の2人「執事 ホフマン」と「ボートの運転も任せられる運転手フリッツ」が呼ばれ、すぐ城に向かうよう指示を出す・・・ところが2人が見たのは、もはや(別荘に1台だけの)モーターボートは船着場にはなかったという事実・・・執事ホフマンは一瞬たじろぐが「何だって? モーターボートがない? 仕方がない。フリッツ? 」。「任せてくだせえ」・・やがて「手こぎボート」を1人でこぐフリッツと見守るホフマン。髑髏城の船着場が見えたと思ったら・・・「あっ、あれは! あれは何だ!? うわ〜〜っ!!」。

(あらすじに追加01) かんたんな注意書き

①-100 (注) アンリ・バンコラン (Henri Bencolin)はジョン・ディクスン・カーの最初期の作品群で全10作品(6から10が長編)の探偵役で知られています。①フェル博士②H・M(ヘンリー・メリヴェール)卿に続いて長編シリーズのうちで何作かで進める予定です。一応、便宜上、名前の略はこのブログの記事では「H・B」(あるいは、H・B判事)にします。

(あらすじに追加02) 物語の舞台 など

①-102 本作の主要な舞台は、「ライン川周辺」ですから国としてはドイツです。ライン川下りについては、YouTubeに「船での川下り/上り(途中下船も可能)」、川沿いをほぼ並行して町や城の裏手で、トンネルの走っている「列車でのライン川」の動画も何本かupされておりますので、旅やこういうことに興味のあるお方は、本作の参考としてご覧くださると尚面白いです。

①-102-1 本作のマジシャン(魔術師)の名前は「Maleger」らしいので、「メイルジャー」または「マレガー」にします。「マレガー」はドイツ語読み、英語読みでは「メイルジャー」でどちらかを使います。基本的に他の人たちは訳本に近いと思います。

①-102-2「主人公のアンリ・バンコラン」は本作ではフランスのパリを中心に活躍する『予審判事』という設定です。『予審判事』は英米国で制度なく、日本ではすでに廃止(1947年頃)。ここではフランス固有の『予審判事』でのかんたんな説明になりますが「ある事件で担当刑事など捜査陣たちの活動に付随して、証拠調べ・関係者らの尋問を行い、容疑者を裁判の被告席に送るか、または逆に、放免したり刑罰などを減らしたり免除したりできる権限を持つ者」とされているようです。したがってけっこう権威的に偉いお人です。

①-102-3 途中で登場する「事件の捜査担当コンラッド警部」は、地元コブレッツの警察署長となっていて、コブレッツがドイツのライン川周辺の町なのですから、ドイツの警察の人です。 

①-102-4 もう1人途中で登場する「フォン・アルンハイム男爵」は、「コブレッツの警察署」からの応援要請でやってきた『ベルリン警察』の主任捜査官(つまりは、コンラッド警部より上位の地位にある人)で、ベルリンですのでドイツの警察関係者の人です。

①-102-5  他にも、ベルギーから夫婦でやってきた世界有数の大富豪「ジェローム・ドーネイ」などもいて、この作品は、いろんな国が出てきて面白いです。ですが、犯人当てや謎解きはけっこう難しいです。

[B] 本作の主な登場人物  (書籍によっては、登場人物の名前に多少の違いがあることもあります)  (採番②と③と④と⑤を分類上必要なら使う)

(あ)『髑髏城』の 関係者など

①-300 (髑髏城とマイロン・アリソンの別荘の相対的な位置のイメージ図)

髑髏城とマイロン・アリソンの別荘の相対的な位置のイメージ図

②-1 かっての『髑髏城』の持ち主で主にロンドン、パリ、NYで大人気を博したステージで活躍したマジシャン(魔術師)  : マレガー(ドイツ語読み、または、英語読みでメイルジャー、Maleger)

②-2 マイロン・アリソンの『別荘』に招かれたジェフ・マールが、船で同船した、マレガー(メルジャー)の宣伝係をつとめた『ロンドン・イブニング・スタンダード 新聞』のアメリカ人記者でライン川の観光本『ラインの伝説』を執筆した『通称 幽霊記者』と呼ばれた男 :  ブライアン・ガリヴァン

②-9 現在の『髑髏城』の中に住んでる番人  : バウワー

(い) 髑髏城の対岸に『別荘』を持つ英国の俳優の関係者

②-10 髑髏城のライン川をはさんだ対岸に『別荘』を持つ英国きっての名優 :  マイロン・アリソン(Myron Alison)

②-11 マイロンの妹(通称、公爵夫人)、最近はポーカー・ゲーム(トランプ)を好む :  アガサ・アリソン

②-11 アガサ付きで、ポーカー上手な女中 : フリーダ

②-12 アリソン邸の執事 : ホフマン

②-13 同、運転手(モーター・ボートも手こぎボートも運転) : フリッツ

(う)アリソンの『別荘』に事件当時の滞在していたため荘内に足止めされている客たち(1)

②-15a ジェフが髑髏城に到着した時に最初に会った、籐椅子に寝そべっていた小柄な女性、女流画家 : サリー・レイン

②-15b 1日中『音楽室』で弾いている小柄な男で、ヴァイオリニスト(violinist) : エミール・ルヴァセール

②-15c サリーとよく一緒にいる、若くて金髪の男 : マーシャル・ダンスタン卿

(え)アリソンの『別荘』に事件当時の滞在していた客たち(2) ベルギーの関係者

②-20-a H・Bに事件の捜査をパリまで依頼しにやってきた、最近は医師から神経衰弱気味で休暇を取るように勧められてマイロンの別荘にやってきていた世界有数のベルギーの大富豪の男 : ジェローム・ドーネイ(Jérôme D'Aunay)

②-20-b 同行している、その妻 : イソベル

②-20-c ジェロームが不在の間の、ビジネス上の右腕で支配人の男 : デュラック

②-20-d ジェローム家の運転手 : チャールズ

(え)捜査の関係者 〜 H・Bの周辺人物に関しては、登場の有無に関わらず記載しております)

④-94 アルンハイム男爵の部下 : クロイガア

④-95 同、男爵の部下 : リーバア

④-96 事件担当の地元コブレッツの警察署長 :  コンラッド警部 

④-97 コブレンツからの応援要請でやってきた、ベルリン警察の主任捜査官(コンラッド警部より地位は上、かってのH・Bの因縁の相手) : ジーグムンド・フォン・アルンハイム男爵

④-98 本作のワトソン役(語り部、シリーズ中の『四つの兇器』を除く)でありH・Bの友人の息子であるアメリカ青年 : ジェフ・マール 

④-99 主にフランスのパリで活躍する、予審判事(名探偵) :  H・B(アンリ・バンコラン)

(地図情報) googleマップのドイツ、ライン川「マインツ 〜コブレンツ 」間とローレライ
(地図情報2) googleマップのローレライ

[C] 本作について (採番は⑥〜)

⑥-1 原題は「Castle Skull  (1931)」。なお、巻末には訳者「宇野利泰」氏自身の『あとがき』があり、ジョン・ディクスン・カーの簡単な経歴、作品の傾向、とくに面白いのは「執筆中のかれの横顔」として奥さんのクラリスの話がほんのわずかですが載っています。カーがどんな感じでいつも作品を書いているのだろうと(PCのワープロはない時代)不思議に思っている方は是非(もうちょっと多く知りたいですが・・・)。

⑥-2 概して、ジョン・ディクスン・カー(John Dickson Carr、別名義カーター・ディクスン Carter Dickson)の作風としては、「犯人は誰か?」だけでなく、『どうやってそれを成し遂げたか?』というところが、作品によって顕著な場合があります。

⑥-3a 「髑髏城(Castle Skull ) Kindle版」、ジョン・ディクスン・カー(John Dickson Carr)著 ( グーテンベルグ21 宇野利泰訳)。ちなみに、「グーテンベルグ21」はデジタル書店。

⑥-3b 「髑髏城 (新訳版)  」、ジョン・ディクスン・カー(John Dickson Carr)著 (創元推理文庫 和爾桃子訳)。

[D] H・B (アンリ・バンコラン Henri Bencolin)予審判事  シリーズ (採番は⑦〜)

アンリ・バンコランと言えばパリ周辺が舞台。ただし、『絞首台の謎』は英国が舞台、『髑髏城』はドイツが舞台となっている。『四つの凶器』では、パリの予審判事も引退している。

⑦-1 長編5作は1930年の「夜歩く(It Walks by Night)』から始まって次のとおり。

⑦-2 「絞首台の謎(The Lost Gallows)、1931』。

⑦-3 「髑髏城(Castle Skull)、1931』。

⑦-4 「蠟人形館の殺人(The Corpse in the Waxworks)、1931』。

⑦-5 「四つの凶器(The Four False Weapons)、1931』。

[D] フェル博士と H・M(ヘンリー・メリヴェール)卿シリーズ    (採番は⑧)

⑦-1 ジョン・ディクスン・カー(John Dickson Carr)」の人気作品には、いろいろな主人公(探偵役)が登場します。「アンリ・バンコラン(Henri Bencolin)予審判事」、「ギディオン・フェル(Gideon Fell)博士」、「警視総監直属D3課長マーチ大佐(Colonel March)、主に短編で登場」などです。事件が不可能犯罪や密室の場合は、時に「誰がやったか?」よりも「どのようにしてそれらがなされたか?」に重点が置かれる場合があります。

⑦-2 一方、別名義のカーター・ディクスン(Carter Dickson)で発表した作品では、「通称H・Mこと、ヘンリー・メリヴェール卿(Sir Henry Merrivale)」が主に活躍し、その彼が登場する長編第1作目は「プレーグ・コートの殺人(The Plague Court Murders)、別名 : 黒死荘殺人事件」ですが、こちらも人気の主人公です。このHMが主人公の場合も、フェル博士登場と同様に、事件が不可能犯罪や密室の場合は、時に「誰がやったか?」よりも「どのようにしてそれらがなされたか?」に重点が置かれる場合があります。(現在、出版物の検索などでは、いずれもジョン・ディクスン・カー名義で検索できる)。

⑦-3 現在、このブログでは、『フェル博士』の作品の記事が一通り終わりまして、新しく『通称H・Mこと、ヘンリー・メリヴェール卿』シリーズとして、まず順に続けております。その時点で「Kindle (含むUnlimited)」の本が出ていないなどの事情があれば、記事の枠だけ作ってスキップして次の作品に進み、後でKindle版が出てきた場合は、順番は後になりますが、いつか記事にする予定ではいます。別途、その際に新訳本などがあればそちらを読むこともあるかもしれません。

⑦-4 『通称H・Mこと、ヘンリー・メリヴェール卿(出版社によっては多少の表記の違いがある)』の経歴を簡単に書きますと、イギリスのサセックス生まれ。巨体で『内科医といわれるが医師』と『法廷弁護士』の資格を持ちながらも、第一次大戦中は『英国陸軍諜報部』の所属、戦後は情報部の所属となっている。初出は本書『プレーグ・コートの殺人(The Plague Court Murders)』です。

(備忘録) HB(アンリ・バンコラン)(1) (フェル博士とH・M卿の合計は45作だったので、通算で46作目)。なお、前述のように、アンリ・バンコランシリーズとしては、本作の前に2作あります(この2作につきましては、今は記事としては未定ですので、別途ふれることにしました)。

ではまた!

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