消されたライセンス 〜 ジェームズ・ボンド(16)
ボンド役は、前作からひきつづき、ティモシー・ダルトンが演じた
[A] [ネタバレなしの超ミニあらすじ〜多少、文章は脚本ではなくアレンジ版です ] (採番は①のサブ連番から) 採番は①から
最新作のDVDなど
①-1 今まで多くの場面でボンドを助けてきたCIAのフェリックス・ライター。そんな彼がデラという女性と結婚するという。親友の結婚式ならと、ボンドはその教会へと向かう。
①-2 そこへ、麻薬取締局(DEA)からの連絡が入り、麻薬王サンチェスの動向がわかったという。彼は身を隠していてなかなか面に出てこない重要人物。ボンドとライターは彼を捕らえることに協力するためそろって出かけることに。
①-3 ある人物に立ち向かうため中南米に飛んだボンド。しかし、それはMの命令に反した物だった。キーウェストで極秘裏に話し合いを持った2人は、Mから銃とともに『ある物を返せ』と命じられて驚く。
①-4 一方、無事サンチェス逮捕という状態になって・・・幸せとなるはずのライターと花嫁デラの2人。だが悲劇に見舞われることに・・・。
(ちょこっとトリビア : 下の2枚の写真)主な撮影地の1つはキーウェスト(Key West)で、ボンドがMと会ったのは『武器よさらば(A Farewell to Arms)』、『老人と海(The Old Man and the Sea)』、『日はまた昇る(The Sun Also Rises)』などで有名な文豪アーネスト・ヘミングウェイ(Ernest Hemingway)の邸宅(現在は博物館で有名な猫の子孫も保護されていて映画の1シーンに登場)。
(2枚の画像 〜 画像はPixabayからです)
[B] [ 本作の主な出演 〜 役名や俳優名はややあいまいな場合があります] (採番は②のサブ連番)
②-1 Mの指令を受け任務に向かうボンド(James Bond) : (第4代ボンド) ティモシー・ダルトン(Timothy Dalton) 本作より登場! 「フラッシュ・ゴードン(Flash Gordon)、バリン公」。
①-2 (今回は結婚式で登場)ボンドに協力する親友CIAのフェリックス・ライター(Felix Leiter) : デヴィッド・ヘディソン(David Hedison)。なお、「(007の第8作)死ぬのは奴らだ(Live And Let Die)」でも同役。
①-3 フェリックス・ライターの花嫁デラ : プリシラ・バーンズ(Priscilla Barnes)
以下、適当なグループ分けはしています
①-4 米国麻薬取締局(DEA: Drug Enforcement Administration)が長年追っている麻薬王サンチェス : ロバート・デヴィ(Robert Davi)、「ダイ・ハード(Die Hard)、FBI特別捜査官リトル・ジョンソン役」、「プレデター2(Predator 2)、ロサンゼルス市警のフィル・ハイネマン本部長役」。
①-5 女性パイロットに化けてCIA捜査員パメラ : キャリー・ローウェル(Carey Lowell)、「めぐり逢えたら(Sleepless in Seattle)、マギー役」、「リービング・ラスベガス(Leaving Las Vegas)、銀行出納係役」。
①-6 サンチェスの用心棒ダリオ : ベニチオ・デル・トロ(Benicio del Toro)、「ユージュアル・サスペクツ(The Usual Suspects)、フレッド・フェンスター役」、「シン・シティ(Sin City)、EP2〜ビッグ ファット キル 刑事ジャッキー・ボーイ役」、「(カメオ出演)マイティ・ソー/ダーク・ワールド(Thor: The Dark World)、 コレクター(タニリーア・ティヴァン)役」、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(Guardians of the Galaxy)、コレクター役」、「スター・ウォーズ/最後のジェダイ(Star Wars: The Last Jedi)、DJ役」、「アベンジャーズ(Avengers)シリーズ、コレクター役」。
①-7 イスマスのヘクター・ロペス大統領 : ペドロ・アルメンダリス・Jr(Pedro Armendáriz, Jr.)。ちなみに、父親は、同じく俳優で本シリーズの「ロシアより愛をこめて(From Russia with Love)」で「英国海外情報局のトルコ(イスタンブール)支局長 ケリム・ベイ」を演じたペドロ・アルメンダリス(Pedro Armendáriz)。
[C] [ 出演 ほぼいつものレギュラー陣 〜 各話に出てなくとも表記しております (採番は⑨から)
⑨ 組織については、初期は『英国秘密情報部(O.H.M.S.S.、On Her Majesty's Secret Service)』などと作品の進展に従って変遷(へんせん)してきているが、とりあえずここでは『MI6』としておきます。当初のビルも『ユニバーサル商事(Universal Exports)』とされていましたが最近では実際の『MI6』のビルが撮影上も使われています。
⑨-1a 英国情報機関、秘密情報部(当初は『MI7』であったが、シリーズの途中からSecret Intelligence Service、MI6)の諜報部員007 ジェームズ・ボンド(James Bond) 役を演じた4代目ボンド> : ティモシー・ダルトン(Timothy Dalton) 。(a)渋いタイプのボンド路線にもどって人気(b)制作サイドからの時期ボンド役の要請を過去2回年齢の若さなどの理由で辞退していて本作で引き受けた。
⑨-2 ボンドの上司、同情報の部長「M」 : ロバート・ブラウン(Robert Brown)。バーナード・リーの後を継いで本作『オクトパシー(Octopussy)』から『消されたライセンス(Licence to Kill)』までは「ロバート・ブラウン(Robert Brown)」がMを演じた。それからのちの『ゴールデンアイ(GoldenEye)』からは女優「ジュディ・デンチ(Judi Dench)」がその後を継いでいる。その後さらに「 スカイフォール(Skyfall)」の途中から「レイフ・ファインズ(Ralph Fiennes)」に交代した。
⑨-3 Mの秘書、ミス・マネーペニー(Miss Moneypenny) : キャロライン・ブリス(Caroline Bliss)。
⑨-4 Q[ブースロイド少佐(Major Boothroyd)] : デスモンド・リュウェリン(Desmond Llewelyn) 。 [ブースロイド陸軍少佐としての]ピーター・バートン(Peter Burton)を継ぐ役割として「Q」として第2作「ロシアより愛をこめて」より長く続いて登場している。「007/サンダーボール作戦 (Thunderball)、RAF Officer in Car役(クレジットなし)」、TVドラマ「セイント 天国野郎(The Saint、作品The Gadget Lovers の回)、Claude Molliere役」、「謎の円盤UFO(UFO)、 Dr. Murray役など」。(変更なし、本作出演者リストにない)
⑨-5 Mの首席補佐官で、参謀総長(Chief of Staff、幕僚長、幕僚本部長 、本部でMの作戦チームから現場にいるボンドやその他の作戦チームのスタッフへ指示を与えてオペレーションが円滑に進むよう指揮などを行う人)、ビル・タナー(Bill Tanner) : 本作では出てこないもよう [ただしuncredited] (『007 ユア・アイズ・オンリー(For Your Eyes Only)』、そして近年の作品などに登場)。
⑨-20 ボンドたちに協力する、米国諜報機関 中央情報局(Central Intelligence Agency、CIA) フェリックス・ライター (Felix Leiter) : 本作ではデヴィッド・ヘディソン(David Hedison)が担当。 (ライターを演ずる役者さんはシリーズを通してわりと頻繁に変わります)。本作では、結婚式で花嫁とともに襲われることに。時には『CIAを退職してピンカートン探偵社』に入っていることになってたりする。
[D] スペクター(SPECTRE)のNo.1 エルンスト・スタヴロ・ブロフェルドらは、前作『007 ダイヤモンドは永遠に(Diamonds Are Forever)」の終了時点で(著作権問題などもからみ)一旦出なくなりますが、ここでは残しておきます(いずれまた復活するため)。 (採番は⑬から)
⑬-1 巨大な謎の犯罪組織『スペクター(SPECTRE)』 : 『防諜・テロ・復讐・恐喝のための特別機関(SPecial Exectutive for Counter-intelligence, Terrorism,Revenge and Extortion)』という謎の国際的な犯罪組織。
⑬-2 『スペクター』のトップにいると言われている謎の男、エルンスト・スタヴロ・ブロフェルド(Ernst Stavro Blofeld) : 作品によって俳優も異なる上、ペルシャ猫を抱いているが顔を隠している男として出演 (次作以降に出演などがある場合、個別に記載するかもしれませんが、声の出演は別ということもあり)。ちなみに、原作小説では、ラルゴが1号(SPECTRE's No.1)、ブロフェルドが2号(同No.2)だが、映画ではブロフェルドが1号、ラルゴは2号となっている。
⑬-3 本作の(SPECTRE's No.1)ブロフェルド(Ernst Stavro Blofeld) : 作品によって演じる役者は異なる。
[E] 本作の基本情報 (採番は1行目をのぞいて、③〜)
(16-⓪⓪⑦) 原題は「Licence to Kill(英米のスペルの違いからLicense to Killとされた場合もある )」 [先頭の数字は、シリーズのseq] 本作はシリーズ15作目の作品。制作はアルバート・R・ブロッコリとその義理の息子マイケル・G・ウィルソン。公開は1989年。監督はジョン・グレン(John Glen)で「ユア・アイズ・オンリー」より続投である。本作を最後に、ボンド、M、マニーペニーと、Q以外のMI6のメンバーを演じた俳優は全て交代する。
③-1 本作がボンド役としては2作目のだったティモシー・ダルトンは、結局本作でボンド役は終わりとなった。(あらすじのところにも書いたように)主な撮影地の1つはキーウェスト(Key West)で、ボンドがMと会ったのは文豪アーネスト・ヘミングウェイの邸宅(現在は博物館で有名な猫の子孫も保護されていて映画の1シーンに登場)。
③-3 『黄金銃を持つ男』で、原作小説の中ではボンドの上司「M」の本名が「海軍提督サー・マイルズ・メッサヴィ」と明らかにされている。(従って、Mのイニシャルは『M.M.』といことになる)という、記事は前回と同じ内容だが、しばらく残しておこうかと思う。その演じた俳優は次回から交代する。
③-4 (この項目も前回と同じでスキップ可能です) 前回の記事でも書きましたが、そろそろ2022年表に出てきそうな話題になりそうな予感ですので、もう一度記載しておきます。今日では(フレミングではない)別の作家たちが、『イアン・フレミング財団』公認のもとなどにより執筆し発表している。たとえば、「アンソニー・ホロヴィッツ(Anthony Horowitz)」は、『イアン・フレミング財団』公認のもと、2015年に『007/逆襲のトリガー(Trigger Mortis)』を発表し、さらに2018年『Forever and a Day(邦題はまだ未定)』と2022年『(タイトル未定)』と続けて発表(または発表予定)。アンソニー・ホロヴィッツ氏は『ヨルガオ殺人事件』や『カササギ殺人事件』を書いた本格ミステリー作家として日本でもトップクラスの人気で面白くて有名です。
[F] 本作の 製作(監督)・音楽担当などの情報 (採番は⑭から)
⑭-1a 製作は、イアン・フレミング(Ian Fleming)原作の同シリーズの映画化権を既に獲得していたアメリカの「アルバート・R・ブロッコリ(Albert R. Broccoli)」が設立した『イオン・プロ(Eon Productions Ltd.)』の製作。本作では、マイケル・G・ウィルソン(Michael G. Wilson)が製作総指揮と脚本に参加している。マイケルは、ご存知、アルバートの義理の息子で、のちに007映画に一緒に制作に加わるバーバラ・ブロッコリーはアルバートの娘なので、マイケルとバーバラは義理の兄妹(いわゆる腹違いの兄妹)の関係。
⑭-1b ちなみに、現在、日本でも弁当や食卓などで野菜として食べられることの多い『ブロッコリ(Broccoli)』は、「パスクァーレ・デ・チッコ」がリトアニアからアメリカに持ち込んだといわれているが、この人物の甥(おい)がアルバート・R・ブロッコリであり(彼の伯父がパスクァーレ・デ・チッコ)とされている。
⑭-2a 監督は「ジョン・グレン(John Glen)」。彼の監督作品としては、この後引き続きシリーズ第16作めの本作『消されたライセンス(Licence to Kill)』まで、5作分連続して担当した。
⑭-3a 音楽担当は、「マイケル・ケイメン(Michael Kamen)」。主題歌は「グラディス・ナイト(Gladys Knight)」が映画の同名タイトル曲『Licence to Kil』を歌った。Ending Rollで流れる、いわゆるエンディング・テーマ(副主題歌)「イフ・ユー・アスクト・ミー・トゥ(If You Asked Me To)」は「パティ・ラベル(Patti LaBelle)」が歌った。
[以下の内容はほぼ変更がありませんので、スキップできます。]
⑭-3b よく知られている、オープニング・クレジットで主題曲より前に流れるボンドのテーマ曲は、「モンティ・ノーマン(Monty Norman)」の『ジェームズ・ボンドのテーマ(James Bond Theme)』です。彼はIMDBなどでは「Monty Norman composer: 'James Bond' theme (as Monte Norman)」と表記されています。
⑭-4a タイトル(オーブニング・クレジット)・デザインを担当したのは「モーリス・ビンダー(Maurice Binder)」で、有名な、銃口の中にボンドが出てくる『ガンバレル・シークエンス(Gun barrel sequence)』や『女性のシルエットが画面の上下左右を流れたり飛んだり跳ねたりしているシーン(そこに色々追加シーンも合わさる)』も担当した。
⑭-4b 編集は「ジョン・グローヴァー(John Grover)」。
⑭-4c 美術は「 マイケル・ラモント(Michael Lamont)」。
⑭-6a 制作側も観客側もある意味共用していたみたいな、007シリーズを通してある一定の型があって、その順序で映画が始まり進んでいくと予測できるということがある。『ガンバレル・シークエンス(gun barrel sequence)sequence』でボンドが銃を構え、『プレタイトル(アバンタイトル)・シークエンス(pretitle、avant-title sequence』で(本編と関係のある場合とない場合があるが)ミニ映画が続き観客は準備ok、それから『タイトルの主題歌や映像がオープニング・クレジット(Opening credits)』として流れ、いよいよ『本編』最後に『エンディング・クレジット(Closing credits, End credits)』という1つのレシピみたいな構成がありました。
[記事連番 jb16]
A済
以上です!
では!!