オリエント急行の殺人 アガサ・クリスティ 著
「Kindle(含むUnlimited) 」で読む、アガサ・クリスティの長編推理小説(8) (採番⑦から)
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⑦ [本作に関係する、当サイトにTVドラマシリーズでの記事がございます。レンタルDVDでご覧いただけます。]
TVドラマシリーズ記事のタイトル: 「オリエント急行の殺人 名探偵ポワロ(8) ~ 海外TVドラマ」
記事のURL : https://gsbyjt-lottalove.com/オリエント急行の殺人%E3%80%80名探偵ポワロ8%E3%80%80〜%E3%80%80海/
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① 「Kindle (含むUnlimited)」で読む、海外本格ミステリー(古典)。2020年、デビュー100周年を迎えた「アガサ・クリスティ(Agatha Christie)」がおくる「(灰色の脳細包)エルキュール・ポアロ(Hercule Poirot)・シリーズの第8作)。
② アガサ・クリスティーは、2020年は生誕130周年でもあったようで、雑誌などで特集されるケースも多いようです。「ウィリアム・シェイクスピア(William Shakespeare)」などと並ぶ世界有数のベストセラー作家で、「ミステリーの女王(Queen of Crimeなど)」と呼ばれ、イギリス推理作家クラブ(英国推理作家クラブ、The Detection Club)の第4代会長も務めた。
③ 既にご存知のとおり、小説の中での「ポワロ探偵の特徴」と言えば、『ベルギー人、卵形の頭、灰色の脳細胞、緑色の眼、黒髪も口髭(ひげ)、などなど』。ものごとがきちんと整理・整頓されていないと気になってしかたがない性分のようですが、それが事件解決に役立つことも多々あります。
④ 本作「オリエント急行殺人事件」は近年でも新しい俳優布陣で映画化もされている人気作品です。ということで、映画『ナイル殺人事件(Death on the Nile)』も2021年公開予定(とはいえ、最近はコロナの影響で公開予定が遅れることもあります)。主演と監督は前作『オリエント急行殺人事件(Murder on the Orient Express 2017年公開版)』同様、ケネス・ブラナー(Sir Kenneth Branagh) のもよう。
[A] 本作の舞台となる主なマップ(イメージ図)を作ってみました
(あ) [本作の舞台は、イスタンブールとシリアなどを結ぶ『タウルス急行(Taurus Express)』ではじまり、イスタンブールでは対岸の駅で発着・接続していた『シンプロン・オリエント急行(Simplon Orient Express、イスタンブール/アテネ行、ブカレスト行などがあったとされている)』の車内が、主な舞台となっています。この記事では細かな分類上の『シンプロン・オリエント急行』は『オリエント急行(Orient Express)』として記載しております。]
(い) 旅の移動の途中に登場するのは『ボスポラス海峡(ラ語: Bosporus)』。それはトルコのオリエント側と西欧側を結ぶ海峡で、古来より黒海と地中海を結ぶ陸上および海上の交通・商工業の要衝[ようしょう]とされた、南北に細長い海峡であり、両岸はそのままイスタンブールである。
[B] 本作について 〜 アガサ・クリスティーの娘の息子さん「マシュー・プリチャード」氏の序文が有り
⑤-1 原題は、「Murder On the Orient Express」。
⑤-2 序文にアガサ・クリスティーの娘「ロザリンド」の息子さん「マシュー・プリチャード,1943生まれ」氏の序文が掲載されています。アガサの愛した当時の『旅行と人生と冒険』について、そして、この小説が書かれた背景の簡単な説明、つまり、言ってみれば「制作の裏側」を少し説明してくれていてとても参考になります。
⑤-3 本作は、ミステリー分野の小説としてはもちろん、映画・TVドラマでも大変有名なので、できるだけ簡単な記事にまとめたいと考えております。
[C] ネタバレなしの超ミニあらすじ〜多少、文章は時間軸も含めアレンジしております
⑤-3 [ネタバレなしの超ミニあらすじ〜多少、文章は時間軸も含めアレンジしております]
[くりかえしになりますが、本作の舞台は、イスタンブールとシリアなどを結ぶ『タウルス急行(Taurus Express)』ではじまり、イスタンブールでは対岸の駅で発着・接続していた『シンプロン・オリエント急行(Simplon Orient Express、イスタンブール/アテネ行、ブカレスト行などがあったとされている)』の車内が、主な舞台となっています。この記事では細かな分類上の『シンプロン・オリエント急行』は『オリエント急行(Orient Express)』として記載しております。]
(a) シリアで一仕事終えた「エルキュール・ポアロ」は、『タウルス急行(Taurus Express)』に乗り込んで『イスタンブール』へ向かった。イスタンブールは今まで楽しんだことがなかった。有名な『聖ソフィア寺院(アヤソフィア、Ayasofya)』にも行きたいし美味しい食事もしたい。疲れた脳細胞をしばし休めながら2〜3日観光でも、と考えていた。しかし冬のさむい風が悪天候と雪を連想させていた。列車の中にはバグダッドから来たという若いイギリス人の女性と40代くらいのインドにいたという大佐の男性の2人が何やら話していた。
(b) 『ボスポラス海峡(ラ: Bosporus)』。それは『トルコのオリエント側と西欧側を結ぶ海峡で、古来より黒海と地中海を結ぶ陸上および海上の交通・商工業の要衝[ようしょう]とされた、南北に細長い海峡であり、両岸はそのままイスタンブールである)』は、荒れていたので、ポワロもやっとの思いで「ホテル」に到着するが、そこで彼を待っていたのは、『すぐに戻れ』との仕事の1通の電報。
(c) そこでポワロはやむなく観光をあきらめて、『(ロンドン行きイスタンブール=カレー間のオリエント急行、寝台車』の予約をとることにした。しかし、この季節にあろうことが満席。困っている時に、偶然ホテルで再会した『(この国際寝台特急の運営会社)国際寝台車会社ワゴン・リ社』の重役「ブーク」氏の計(はか)らいで何とか乗車できることになった。
(d) このオリエント急行は、当時、フランスからイタリア、トリエステ経由でバルカン諸国、ユーゴスラビア、イスタンブールまで運行していた豪華列車である。しかし、大雪を予感させる黒い雲たちがこの寝台車にも忍びよってきつつあった。
(e) ところが、ところが。非常に多くの金持ちの乗客が『奇跡的に』同一列車に乗り合わせていた・・・。(一等寝台を含めて席がいっぱい? ありえん!! ブークはまゆをひそめた)。かくして、「ひとたび、何か血なまぐさい事件が起これば、そして、もし途中で予想外の『大雪』で列車が立ち往生でもしようものなら、ある意味で、容疑者たちへと変身する乗客たちが偶然乗り合わせた」列車という最悪な状況に陥(おちい)ってしまう。ブークでなくても心配になるであろう。
(f) 時は満ちて、車掌「ピエール・ミシェル」の合図によって列車は煙をあげて静かに動き出した。すでに舞台は整(ととの)い、「アンドレニ伯爵夫妻」、「ドラゴミロフ公爵夫人」、「富豪の実業家・ラチェットとその召使」、「イギリス人アーバスノット大佐」、「イギリス人の家庭教師メアリー」、「ギリシャ人の医師コンスタンティン」、「スウェーデンの婦人グレタ・オールソン」らが一堂に会(いちどうにかい)し、食堂車での楽しい会話と食事はもちろん旅をこれから嫌でも共有することになるのだが、そこに「偶然」同鉄道の重役ブークとともにポワロが乗り込んできたのであった・・・。
⑥ 「オリエント急行の殺人(Murder On the Orient Express)」、アガサ・クリスティ(Agatha Christie) 著 ( ハヤカワ文庫 『クリスティー文庫』 山本やよい 訳) 。
ではまた!