アガサ・クリスティ のミステリー小説 はお好きですか?
「Kindle(含むUnlimited) 」で読む「アガサ・クリスティ の人気ミステリ書評家の入門書」とは?
[A] 本作の概要
(ここでは、イントロとして少し紹介して、①-5 以降どんな感じかを簡単に書いてあります)
(注 イギリスの著名なミステリー作家「Agatha Christie」の日本語訳の名前の表記は「クリスティ または クリスティー」があります。本ブログ記事においては、「アガサ・クリスティ」にしています。というのは、記事の対象の本作のタイトルには『クリスティ』が使われているからです)。
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「クリスティを読む! ミステリの女王の名作入門講座 (キイ・ライブラリー) 単行本 – 2024/1/29」
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①-1 ご存じのように、アガサ・クリスティ(Agatha Christie)は、『シェークスピア』、『聖書』と並んで世界で最も売れている超特大な人気で読まれている多くのミステリー小説を書いた作家で、その小説は数多くTVドラマ(「名探偵ポワロ・シリーズ」など)や映画化されてきたし、今もされ続けているし、これからもされるであろう素晴らしい傑作の数々で、多くのミステリーファンを虜にしてきました。一般的には『ミステリーの女王』と呼ばれています。
①-2 特筆すべきは、現在の超ベストセラー作家の多くの人たちが、好みの作家はと聞かれて彼女の名前を挙げている点です。例えば、「アンソニー・ホロヴィッツ(Anthony Horowitz)」氏です(ケネス・ブラナーが監督・ポワロ探偵役をしました、2017年の映画『オリエント急行殺人事件(Murder on the Orient Express)』のDVDの付録として彼自身が解説をしていて、その中で大のファンであると言っております)。
①-3 本作の巻頭の『まえがき』では、「クリスティのプロフィール」が、わりとたくさんのスペースを割いて書かれております。ここを読むだけで、本書がどういう感じで進んでいくのかがなんとなくわかるような気もします。
①-4 そこでは(と簡単に紹介しますと)、クリスティは1890年の生まれ、1926年の『アクロイド殺害事件』がベストセラーに、「中東での考古学者 マックス・マローワン」との出会いと再婚などなど・・・旅が大好き・・・(それからそれから)・・・などが書かれています。(その参考イメージになりますでしょうか? この下の方の①-8 には、Googleマップとして『アガサ・クリスティ生誕地 : トーキー 』と『そこにある トーキー博物館』の2つを載せてみました)。
①-5 一方、本作の著者「大矢博子(おおや・ひろこ)」さんは、大分県生まれで、ミステリーや時代小説などで解説・書評・講演・文庫解説など多方面で活躍されてきていて、前述の『まえがき』によれば、近年では「名古屋のカルチャーセンター」で『(講座) アガサ・クリスティを読む』を受け持って、毎月1冊での解説講座もされてきたようです。
①-6 本作を読むと、クリスティだけではなく、国内外の非常にたくさんの作家の膨大な小説を読み、その読書量とその分析と総括(まとめ?)がすごいと驚かされて、「長年の研究結果」がにじみ出ている感じが溢(あふ)れております。言ってみれば『(タイトルにあるような)入門講座』の枠(わく)を超えて非常に専門的な香りがします。
①-7 本作「大矢博子(おおや・ひろこ)著 クリスティを読む! ミステリの女王の名作入門講座」は、本年(2024年)の1月29日に発売(kindle 含Unlimited 版)されまして、アガサ・クリスティはどうしてこうも人気なのか? という観点のもと、次のような感じになっています。
コンパクトに、しかし、充実した内容を詰め込んだ内容
(i) クリスティの人生の歩みと共に・・・作品の紹介がされて
(ii) 他方、世界大戦を経験するイギリスやその他の国々の環境の変化も・・・あって
(iii) それらの作品の「基本情報(年代、タイトル、出版社)など」を元に、ある意味グループ化がして・・・そこに共通点なども記して・・・
(iv) どういうストーリー展開、人気の秘密、伏線、前後作との関連など、多角的な分析を入れつつ・・・
(v) 有名な探偵「ポワロ」と「ミス・マープル」や「トミーとタペンス」から始まって「パーカー・パイン」も含め、いろいろな探偵役の紹介やノン・ジャンルといった広範囲にわたる分類を加味して・・・
(vi) ネタバレしないように細心の注意を払いながら、どういう本? というのを大まかにガイドしてくれる内容(と、自分で書いていることが???だけど)・・・となっております。
①-8 関連マップ(2つ)
(a1) Googleマップ アガサ・クリスティ生誕地 (トーキー : イングランド南西部のデヴォン州トーベイに面すタウン。推理小説作家のアガサ・クリスティーの出生地)
(a2) Googleマップ アガサ・クリスティのトーキー博物館(Torquay Museum) (女史の生誕100年を記念して1990年に開設された)
①-8 (私めの感想でございます) クリスティは、どうやって当時、原稿を書いていたのかな?と思っていました(これは他の作家さんの場合もあなじ)。現在のようにワープロはありませんので、手書きかな? 後で、追加したり、ミスリードのための文章をあちこち、場所を入れ替えるのは大変だし、どうやって? タイプライターの流通にはちょっと早いのかな? と。一応ネット調べてみますと、 タイプライターだったようです。タイプライターでも大変だなと思っていましたら、頭の中にすでに原稿があるように口述筆記していた頃があったとのことで、頭の中で完全に組み立ててから文章もできていて、それをそのまま打ったんだろうと想像しています。う〜ん、モーツァルトみたい! ちなみに、生原稿は記念館のようなところにはあるそうです。(Yahoo知恵袋などによる)
それでは、次に本書の簡単な構成について書いてみます。
[B] 本作の主な登場人物の紹介 (書籍によっては、登場人物の名前に多少の違いがあります)
b-1 本書の主な構成
②-1 以下のような、いろんな切り口で「クリスティ小説の本質」に迫(せま)ります。
(A 主役たち)
(1) エルキュール・ポワロ (本作内の表記は「ポ(ワ)ロ」になってるようです。出版社によっては「ポアロ」の表記もあり。『スタイルズ荘』からスタートおなじみ、ヘイスティングズ、ミス・レモン、ロンドン警視庁のジャップ警部も登場)
(2) ジェーン・マープル(ミス・マープル)
(3) トミー&タペンス や 他の人たちもいっぱい!
(B 時間と空間のなぞ)
(4) 旅と視点 〜 中東の謎 や 大英帝国の変遷
(5) ロマンスといろいろな形の愛
(6) タイプ(見立て、回想・・・)
(C 作家 vs 読者の知恵比べ 〜 マジシャンと観客?
(7) 風変わりな舞台設定 と 意外な犯人・・・ミスリードって?
(8) 2回読むべし! (英語で読むべし? ) クリスティの伏線と言葉の選び方などなど
という、とても幅広い解説になっています。
b-2 私の方は、多くはTVドラマと映画から
③-1 参考にはならないと思いますが・・・ だいたい、次のような、TVドラマ、映画があります。
(T : TVドラマ)
(t-1) 『名探偵ポワロ(Agatha Christie's Poirot)』デヴィッド・スーシェ版、NHK、DVDレンタルなど
(t-2) 『ミス・マープル (Miss Marple)』ジョーン・ヒクソン版、1980年代、NHK、DVDレンタルなど
(t-3) 『アガサ・クリスティー ミス・マープル(Agatha Christie's Marple)』ジュリア・マッケンジー版、NHK、DVDレンタルなど
(t-4) 『トミーとタペンス -2人で探偵を-(Partners in Crime)』デヴィッド・ウォリアムスとジェシカ・レイン版、(2015年頃 NHK)、DVDレンタルなど
(M: 映画 )
(m-1 )オリエント急行殺人事件 (1974年) (ポワロ役は、アルバート・フィニー )
(m-2 )オリエント急行殺人事件 (2017年) (ポワロ役は、ケネス・ブラナー )
(m-3 )ナイル殺人事件 (1978年) (ポワロ役は、ピーター・ユスティノフ )
b- 3 私が選ぶ best5の作品は・・・ ?
(学生の頃、人気の有名作品を5冊ほど読んだ記憶があります。詳しくは覚えておりませんけれども、それらは多分・・・! カッコ内に少し感想を入れました)
(b-3-1) 『アクロイド殺し(The Murder of Roger Ackroyd)』(***犯人は当たりました!)
(b-3-2) 『そして誰もいなくなった(Ten Little Indians または And Then There Were None』 (***最後でええっっっ!??? 謎もさっぱりわからず降参! 今でもクリスティの小説の中で一番好きで、ある意味ミステリーとしてもすごいと感じてるかも! 陸の孤島の連続殺人は嵐などで外部の世界との接触を絶たれた『クローズドサークル(closed circle)もの』としてとても好きな環境設定)
(b-3-3) 『なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?(Why Didn't They Ask Evans?)』
(b-3-4) 『オリエント急行の殺人(Murder on the Orient Express)』(一生懸命、各人のアリバイをチェックしてたけど犯人はわからなかった・・・という結果に)
(b-3-5) 多分、『パディントン発4時50分(4.50 from Paddington)』。
[D] その他
上述したように、(1)巻頭に『まえがき』があります。
(2)巻末に『参考文献や著作一覧』があります(膨大な数です)。
個人的には、第5章『読者をいかにミスリード・・・』が面白いと感じました。
[E] 本作について
出版情報
「クリスティを読む! ミステリの女王の名作入門講座(キイ・ライブラリー) 大矢博子著 東京創元社 Kindle版 (2024年1月26日)」
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以上です
ではまた!