おすすめ本 死時計 JDC著 フェル博士(5) (「Kindle Unlimited版」がありましたので順番前後いたしました )
[A] 「Kindle (含むUnlimited)」で読むJDC 〜 超ミニあらすじ〜多少、文章は時間軸も含めアレンジしております
(本作の舞台)「死時計」 〜 フェル博士(5) : [本作の舞台は、高名な時計師ジョハナス・カーヴァの屋敷前から始まります]
①-1 その時、リンカンズ・イン法学院本部の大時計が夜の十二時を打ち始めようとしていた。
①-2 有名な『時計師、ジョハナス・カーヴァ』の屋敷内の『誰か』が「エイムズ」に知らせたのだろう。 『ガムリッジ・デパート売場監督』事件にからむ『ある女』がここの屋敷に住んでおり、決め手となる証拠を隠しているのだと。「デイヴィッド・F・ハドリー 首席警部」はその女のことを『(マスコミがつけた名として)切り裂き女(ジェイン)』と呼ぶ。
①-3 次に、その『屋敷内の誰か』とは別の人物が登場し、「エイムズ」が屋敷に入れるように段取(だんどり)したのだが、そこには『探していることとは全くちがうある局面』が想定されていた。問題の9月4日の夜、「警官ピアス」を先頭に「フェル博士」、そして「フェル博士の友人で歴史学者 メルスン」はジョハナス・カーヴァの屋敷に入る階段をのぼっていった。その時だった。「誰なの?」・・・そう叫んだ女がいた。カーヴァの養女「エリナー・スミス」だ。
①-4 その夜のその時、「カーヴァ家の家政婦 ミセス・ゴースン」と 「女中 キティー・プレンティス」は出かけていて屋敷にはいなかった。 「女事務弁護士 ルーシア・ハンドレス」は自分の部屋にいたし、 「同居人 カルヴィン・ボスクーム 」もまた自室でタバコを吸いながら本を読んでいた。亡くなったカーヴァ夫人の友人である意味屋敷を取り仕切る「ミセス・ミリセント・ステフィンズ」が頭が痛いと言うので、屋敷のあるじ、ジョハナス・カーヴァ自身が戸締りをしてカギはしっかりとかけられた。だが、のちになって『別の鍵』が宙を飛んだ。床には『チョーク』の跡があった。
①-5 そしてそういう状況下、想定どおりシナリオが進むと思いきや、ふたを開ければ、ここに第3の人物(それは『ガムリッジ・デパート売場監督』事件にからむ『ある女』であったかもしれないし、全く別の人物だったかも知れぬが)が登場して状況は全く予想外の展開を見せる。実際、現場近くにいた2人は茫然(ぼうぜん)として立ちすくんでいたのだから。第3の人物は消え『非常に特殊なある物』が存在を主張しはじめたのだ。それは、おおよそ、そういう状況で使われることになろうとは想像もできない物だ。
①-6 いっぽう、この屋敷の屋根には煙突がいくつかあり、ある一定の空間を作り、周囲からは見えないようにしていた。言ってみれば、男女が夜を一緒に過ごせた。屋根からも階下の部屋に降りられたのだが、逆の場合屋根には『鍵(かぎ)』がなければ当然上がれない。もちろん屋敷の者はたいていそのことを知っていたが。その鍵は誰が持っているのか? ある夜、屋根にある『天窓』の近くには、誰かがいて、真下の階の部屋では『ある密談のようなもの』が進んでいた。天窓の近くにいた人物は、今回の事件の14年前のある事件と『つながり』がある。だが、いずれにしろ、その時を含めて、この人物は何夜となくここにいた。
①-7 そしてついに大時計が時を刻み、屋敷の前に立つ木のそばの『窓のガラスは1枚』こわされ、『古びた一対の靴』の底には泥が付けられた。「もう1人の同居人クリストファー・ポール」は酔っていたが何かを聞き何かを目撃したような気がした。ボスクームの友人「元犯罪捜査部の首席警部 ピーター・スタンレー」はそっと衝立(ついたて)の後ろに身を潜(ひそ)めてその時を待った。その夜もいつものとおり、天窓から階下の部屋を『見て』いた人物は、ふと顔をあげた、何やら感じて。すると、夜の暗さの中に、立って自分を見つめている人物がいる!! (うわっ?!) やがて、その影から手がのびてきて・・・。
[B] 本作の主な登場人物 (書籍によっては、登場人物の名前に多少の違いがあることもあります) (採番②と③)
以下、おおまかな登場シーン別くらいにグループ分しておりますが、あまり深い意味はありません
②-1 有名な時計師 : ジョハナス・カーヴァ
②-2 その養女(髪の色はブロンド) : エリナー・スミス
②-3 エリナーのボーイ・フレンド(ルーシアの従弟) : ドナルド・ヘイスティングズ
②-4 女事務弁護士(髪の色はブルーネット) : ルーシア・ハンドレス
②-5 カーヴァの同居人 : カルヴィン・ボスクーム
②-6 同 : クリストファー・ポール
②-7 ボスクーム の友人で、元犯罪捜査部の首席警部 : ピーター・スタンレー
②-8 カーヴァ夫人の友人 : ミセス・ミリセント・ステフィンズ
②-9 カーヴァ家の家政婦 : ミセス・ゴースン
②-10 同、女中 : キティー・プレンティス
②-11 ガムリッジ・デパート売場監督 : エヴァン・トマス・マンダーズ
②-12 エヴァン・トマス・マンダーズ殺人事件の担当警部 : エイムズ
③-1 屋敷の前の木の下で待機していた警官 : ピアス
③-2 歴史学者で、フェル博士の友人 : メルスン
③-3 ロンドン警視庁の(現) 犯罪捜査部の首席警部 : デイヴィッド・F・ハドリー
③-4 同、巡査部長 : ベッツ
③-20 ギデオン・フェル博士
[C] 本作について
⑤-1 原題は「Death-Watch」。目次は全部で「22章」で、冒頭には「(作中のある時計についての)著者による覚書」も付いておりました。
⑥ 「死時計 (Death-Watch)」、ジョン・ディクスン・カー(John Dickson Carr)著 ( グーテンベルグ21 吉田誠一 訳) ちなみに、「グーテンベルグ21」はデジタル書店。
[D] フェル博士シリーズ
⑦-1 ジョン・ディクスン・カー(John Dickson Carr)」の人気作品には、いろいろな主人公(探偵役)が登場します。「アンリ・バンコラン(Henri Bencolin)予審判事」、「ギディオン・フェル(Gideon Fell)博士」、「警視総監直属D3課長マーチ大佐(Colonel March)、主に短編で登場」などです。事件が不可能犯罪や密室の場合は、時に「誰がやったか?」よりも「どのようにしてそれらがなされたか?」に重点が置かれる場合があります。
⑦-2 一方、別名義のカーター・ディクスン(Carter Dickson)で発表した作品では、「通称H・Mこと、ヘンリー・メリヴェール卿(Sir Henry Merrivale)」が主に活躍し、その彼が登場する長編第1作目は「プレーグ・コートの殺人(The Plague Court Murders)」ですが、こちらも人気の主人公です。このHMが主人公の場合も、フェル博士登場と同様に、事件が不可能犯罪や密室の場合は、時に「誰がやったか?」よりも「どのようにしてそれらがなされたか?」に重点が置かれる場合があります。
⑦-3 現在、このブログでは、『フェル博士』の作品の記事をまず順に続けております。その時点で「Kindle (含むUnlimited)」の本が出ていないなどの事情があれば、記事の枠だけ作ってスキップして次の作品に進み、後でKindle版が出てきた場合は、順番は後になりますが、いつか記事にする予定ではいます。別途、その際に新訳本などがあればそちらを読むこともあるかもしれません。
ではまた!