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HM卿 reading(読書) カーター・ディクスン ジョン・ディクスン・カー 海外本格ミステリー(古典)

黒死荘の殺人 カーター・ディクスン著 HM卿(2) 海外本格ミステリー小説(古典)

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「黒死荘の殺人(別名 : プレーグ・コートの殺人)」 カーター・ディクスン(ジョン・ディクスン・カー)著 HM卿(2) 

[A] 「Kindle (含むUnlimited)」で読むJDC 〜 超ミニあらすじ〜多少、文章は時間軸も含めアレンジしております  H・M(ヘンリー・メリヴェール)卿(2) (JDCとCDで通算25作目)「Kindle (含むUnlimited)」で適当なものがない時は本などでといたします。

(注)カーター・ディクスンはジョン・ディクスン・カーの別名義ですので、フェル博士に続いて、H・M(ヘンリー・メリヴェール)卿シリーズです。

(本作の舞台)  父と兄ジェームズが亡くなってディーン・ハリディがあとを継いで所有している屋敷『プレーグ・コート』とその周辺から物語は始まります 

黒死荘、夜の外観の概略イメージ図

①-1 大富豪でお茶の輸出商人をしていた父親。その次男坊だった「ディーン・ハリディ」。ケンブリッジ大を卒業したが大戦から帰国してから、なぜか人生の軌道からはずれ、ぐれてしまったあげく勘当(かんどう)されてしまいカナダへと行く。しかし、父が亡くなり、継いだ兄「ジェームズ」が謎の自殺をしてしまい、ついには長年の勘当を経て呼び戻されることになった。

①-2 たまたま知り合った「ケンウッド・ブレーク」はそのディーンから『一晩、ある屋敷で夜明かしを付き合って欲しい』と頼まれる。知人でそういうことに詳しい人がいると『ロンドン警視庁(スコットランド・ヤード)の犯罪捜査課の主任警部 ハンフリー・マスターズ』に電話して、一緒にいくことになった。最初は警察の人ということで渋っていたハリディだったが、マスターズが道楽の1つとして非常にその幽霊とか何とかいう妖(あや)しい道に詳しいと知るや、今度はぜひに彼を誘ってくれと変わった。マスターズはその『プレーグ・コート(別名、黒死館)』という屋敷の名前を聞くや喜んで参加するといいながら、逆にブレークに今朝の新聞記事はもう読んだかと尋ねる。

①-3  コートのポケットにつっこんでいた朝刊の記事を見たブレークは、そこにはこう書いてあるのを知る。『昨日、ロンドン博物館で陳列中の短剣が盗まれた・・・(それは)柄(つか)にL・P(ルイズ・プレージの名前)と刻印の入った短剣。目撃者によれば、痩せて猫背の人物(男か女かはわからないらしい)が怪しいとあった。事件の担当はヴァイン街のバート・マクドネル巡査部長』という内容である。ブレークはこれが何の関係があるのかはわからなかった。

①-4 ハリディには気になる女性「マリオン・ラティマー」がいて、そしてもう1人は、自分より死んだ兄ジェームズを愛(いと)しいと最近『霊媒とか交霊会』とかいうものにのめり込んでいる小柄な白髪の老婦人「伯母 ベニング夫人」だが、こちらは悩みの種だった。というのも、その交霊会は、あやしげな2人「心霊学者 ロジャー・ダーワース」と、そのダーワースの「弟子で霊媒の働きもするジョゼフ・デニス」が仕切っていた。だからこそ、ハリディは今夜こそは屋敷に乗り込んで、白黒をはっきりつけてやる、とブレークを誘ったのであった。

①-5 夜になって、男3人はいよいよ『黒死荘(プレーグ・コート)』にやってきた。懐中電灯の光に導かれて、ディーンを先頭に、ブレーク、そして主任警部マスターズの順に玄関の扉から入る。そこには先客がいた。誰かとびっくりして3人が見つめると、マリオンとベニング夫人である。彼女たちに、逆に「その人たちは? どうしたのか?」と尋ねられる。

①-6 その夜、屋敷の裏庭にある『石室』では、ダーワース自身が中から『閂(かんぬき)とさし棒』を自らして、外からは扉に『南京錠』をしっかりかけさせて独(ひと)り閉じこもった。その扉の上には高いところに窓があり、鋭いナイフの先でさえ入らぬほど網目の小さな格子の鉄格子がはめてあった。何かのために『釣鐘(つりがね)』には針金で窓の網目を通して石室の暖炉周辺につながっていた。この石室と裏庭の周囲には高い壁が三方に建っていたし、ただ、扉の横手には、触れば折れてしまうようにも見える老木が屋根に近い距離まで枝をのばしているだけだった。

①-7 やがて、その舞台が整い時が来て静かになり月が屋根にその光を十分に注ぐようになると、5人は暖炉の前に座った。暖炉に向かって右側から順に『ベニング夫人、ハリディ、マリオン、フェザートン少佐、マリオンの弟テッド(つまり一番左はし)』と座った。

暖炉に向かって右側から順に『ベニング夫人、ハリディ、マリオン、フェザートン少佐、マリオンの弟テッド(つまり一番左はし)』

①-8 外では、ブレークとマスターズ主任警部、そして、この屋敷に約1月前から身分を隠して、その緑の目で調べてきた(例の短刀盗難事件捜査担当の)マクドネル巡査部長も加わった。3人はそれぞれ次の動作を確認しながら行動した。あいにく足元は雨の後か泥濘(ぬかる)んでいた。主屋(おもや、母家)の方には、今夜は待機と言われたダーワースの弟子で霊媒のジョゼフがふだんの通り派手なチェックの服を着て、マクドネルとトランプをして時間をつぶそうと待ち構えていた。ブレークはこの屋敷についての『いわれ』などを書いた手記を読もうと手近な台に腰をおろそうとしていた。

①-9 木の枝が揺れ、扉が少しあいたかのような音がして、風が低く5人の足元を回り出した。そして蝋燭(ろうそく)が消えたか目の前が真っ暗になり、暖炉の前の5人は「アッ!」とか「キャッ!」と小さく叫ぶ。すると、マリオンの『えり』のあたりを『短剣の柄(つか)のような感触』がスッ〜と滑(すべ)っていく。彼女は身を硬(かた)くして隣のハリディの手をギュッと強くにぎる。・・・誰もが何かがきた!とその予感に震えたその時、かの『釣鐘』が音を立てた・・・(うわぁぁっっ〜!!)、彼らは一斉に・・・。

本作の全体のイメージ図です(したがって、場所と時間は必ずしも先品の内容通りの進行ではありません)

[B] 本作の主な登場人物  (書籍によっては、登場人物の名前に多少の違いがあることもあります)  (採番②と③)

以下、おおまかな登場シーン別くらいにグループ分しておりますが、あまり深い意味はありません

(『プレーグ・コート』の人たちとその関係者)

②-1  あるうわさが絶えない『プレーグ・コート』の持ち主  : ディーン・ハリディ

②-2  その婚約者  :  マリオン・ラティマー

画像はPixabayのもので、本作のイメージ図です

②-3 すぐ神がかり的になりやすいタイプの男、マリオンの弟  :  テッド 

②-4  ランカシャー歩兵第4連隊の退役少佐で、ベニング夫人に付き添いがちだが、H・M卿の事もよく知っている老人 : ウィリアム・フェザートン少佐

②-5  未亡人(イギリス軍人故アレクサンダー・ベニング卿の妻)で、兄ジェームズは大変かわいがったが、弟は大嫌いな、ディーンの伯母  :  アン・ベニング夫人

②-5  心霊学者  :  ロジャー・ダーワース

②-6 その妻  : ?

②-7 かってダーワースに有利な証言をしたのでは?といわれている女中  : グレンダ・ワトソン

②-8  ダーワースの弟子で霊媒 : ジョゼフ・デニス

②-9 『ジョゼフ』と一緒に『マグノリア・コテイジ荘』に住み、面倒を見ている女性  : メランダ・スウィーニー夫人

②-10  スウィーニー夫人の依頼を受けて修理に訪れた人足の男 : ジョン・ワトキンズ

②-11 エジンバラに住む、マリオンとテッドの未亡人の母 : ザラ・メリッシュ:

②-30  ディーンから『一晩、幽霊屋敷で夜明かしして欲しい』と頼まれた、友人(本作の語り手) : ケンウッド・ブレーク

②-31   ケンウッド・ブレークの姉で、ベニング夫人と知り合い :  アガサ

②-32   ケンウッド・ブレークの未来の妻(婚約者) :  アンジェラ・ペイン

②-40 その名前が屋敷の名前(プレーグ・コート、Plague Court )の由来となっている、事件に関係する短剣の刻印「L・P」で表示される(すでに亡くなっていると思われる)どこかに埋められていると言われている女性  : ルイズ・プレージ

②-41 『ルイズ・プレージ』の短剣を陳列していた博物館の館長  : リチャード・ミードブラウン卿

②-42 同、守衛(元巡査部長)  :  パーカー

(捜査の関係者)

④-80 ヴァイン街の巡査部長 :  バート・マクドネル

④-81 人足ジョンとともに死体発見に立ち会った新人の巡査部長 :  タマス・バンクス

④-83 パリ警視庁、警視総監 : ラヴォアジェ・ジョルジュ・デュラン

④-84 H・M卿の依頼で死人の骨についての見解を述べた接骨医 : ホースフェイス

④-95 マスターズがH・M卿に相談しにいく時に書面で許可を取るロンドン警視庁(スコットランド・ヤード)の副総監 : フォレット  

④-96 情報部の入っているビル「ホワイト・ホール」でのH・M卿秘書兼電話交換手 : ロリポップ・フォリオット   

④-97 ロンドン警視庁(スコットランド・ヤード)の犯罪捜査課の主任警部 : ハンフリー・マスターズ

④-98 情報部の入っているビル「ホワイト・ホール」の受付けの人 : カーステア  

④-99 名探偵、(かっての陸軍省諜報局部長で)本作では情報部部長 :  H・M(ヘンリー・メリヴェール)卿

[C] 本作について

⑥-1 原題は「The Plague Court Murders)」。非常にストーリー展開といいリズムといい面白い内容で、かっての日本の本格ミステリー作家たち(例えば「江戸川乱歩」や「横溝正史」)の間でも評価と人気の高い物の1つと言われています。ジョン・ディクスン・カーの別名義である「カーター・ディクスン(Carter Dickson)」で発表した作品では、「通称H・Mこと、ヘンリー・メリヴェール卿(Sir Henry Merrivale)」が登場する長編第1作目です。本記事では、諸般の事情から2作目として読んでいます。別名『黒死荘殺人事件』です。物語は、次から次へと、マジックの箱から、予想外のものが飛び出してくるという『ジェットコースター・ストーリー』になっております。昔風に言えば『 一読、巻を措く能わず』で、くれぐれも夜更かしや気がつくと朝〜!にはご注意くださいませませ。

⑥-2 概して、カーター・ディクスン(Carter Dickson、ジョン・ディクスン・カー)の作風としては、「犯人は誰か?」だけでなく、『どうやってそれを成し遂げたか?』というところが、作品によって顕著な場合がありますが、本作が傑作といわれる1つの理由は、その後者にあります。きっと、驚きますよ!(たとえ、近年では知っている人も多いとしれないとしても)。

⑥-3 「プレーグ・コートの殺人(The Plague Court Murders) 」、カーター・ディクスン(Carter Dickson)、すなわち、ジョン・ディクスン・カー(John Dickson Carr)著  (ハヤカワ・ミステリ文庫  仁賀克雄訳) 。

⑥-4 新訳シリーズとしては、「黒死荘の殺人 文庫(原題 : The Plague Court Murders) 」、カーター・ディクスン(Carter Dickson)、すなわち、ジョン・ディクスン・カー(John Dickson Carr)著  (創元推理文庫 南條竹則と高沢治両氏の訳) 。

[E] H・M(ヘンリー・メリヴェール)卿シリーズ

⑦-1 ジョン・ディクスン・カー(John Dickson Carr)」の人気作品には、いろいろな主人公(探偵役)が登場します。「アンリ・バンコラン(Henri Bencolin)予審判事」、「ギディオン・フェル(Gideon Fell)博士」、「警視総監直属D3課長マーチ大佐(Colonel March)、主に短編で登場」などです。事件が不可能犯罪や密室の場合は、時に「誰がやったか?」よりも「どのようにしてそれらがなされたか?」に重点が置かれる場合があります。

⑦-2 一方、別名義のカーター・ディクスン(Carter Dickson)で発表した作品では、「通称H・Mこと、ヘンリー・メリヴェール卿(Sir Henry Merrivale)」が主に活躍し、その彼が登場する長編第1作目は「プレーグ・コートの殺人(The Plague Court Murders)、別名 : 黒死荘殺人事件」ですが、こちらも人気の主人公です。このHMが主人公の場合も、フェル博士登場と同様に、事件が不可能犯罪や密室の場合は、時に「誰がやったか?」よりも「どのようにしてそれらがなされたか?」に重点が置かれる場合があります。(現在、出版物の検索などでは、いずれもジョン・ディクスン・カー名義で検索できる)。

⑦-3 現在、このブログでは、『フェル博士』の作品の記事が一通り終わりまして、新しく『通称H・Mこと、ヘンリー・メリヴェール卿』シリーズとして、まず順に続けております。その時点で「Kindle (含むUnlimited)」の本が出ていないなどの事情があれば、記事の枠だけ作ってスキップして次の作品に進み、後でKindle版が出てきた場合は、順番は後になりますが、いつか記事にする予定ではいます。別途、その際に新訳本などがあればそちらを読むこともあるかもしれません。

⑦-4 『通称H・Mこと、ヘンリー・メリヴェール卿(出版社によっては多少の表記の違いがある)』の経歴を簡単に書きますと、イギリスのサセックス生まれ。巨体で『内科医といわれるが医師』と『法廷弁護士』の資格を持ちながらも、第一次大戦中は『英国陸軍諜報部』の所属、戦後は情報部の所属となっている。初出は本書『プレーグ・コートの殺人(The Plague Court Murders)』です。

H・M(ヘンリー・メリヴェール)卿(2) (JDCとCDで通算25作目)

ではまた!

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